健康診断における「基準値」(参考値)とは?
検査結果に記されている基準値とは値の高い人と低い人を除いた中心の95%の人の値のことです。これを「集団の基準値」と呼びますが、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。基準値から外れていても健康な人もいます。逆に基準値内でも疾病の可能性がある人もいますので注意が必要です。
数値には個人差がある
そこで重要になってくるのが「個人の基準値」です。これは健康診断を定期的に5回以上積み重ねて、その人の長年にわたる数値の変化を見るものです。
たとえば、白血球の基準値は3500〜9000です。過去5年間の健診では5000前後だった人が、突然9000近い数値になったとします。9000は基準値内ですので、それだけを見ると問題がないと判断されますが、その人の過去の結果と比べると異常値である可能性が高くなります。
このように「個人の基準値」は受診者ひとりひとりの数値なので、検査値の微妙な変化で病気を早期に発見したり、注意を呼びかけることができます。健康診断を定期的に受ける重要性はここにあります。
今回の健診結果が基準値内であったかどうかよりも、今までの健診結果に比べてどうであったのか、それが一番大切です。そのような検査値の見方を心得て、定期的に健康診断を受けるようにしてください。 |